詩人:快感じゃがー
わたしの大事なものは
みんな
死んでしまった
ひとつずつ
ひとつずつ
だんだんなくなった
わたしの愛するものは
何もかも
なくなった
すこしずつ
すこしずつ
だんだんなくなった
このかなしみは
どうして
いつまでも
消えない?
涙は
どうして
枯れないの
空を憎むのは
辛い生き方
押し花は
永遠?
そう
思いたい
わたしの身勝手
けれど
失うこと怖れて
すべて手放す
だなんて
とても
馬鹿げてる
わたしは識ってる
大事なものも
愛するものも
ひとつずつ
すこしずつ
増えてゆく
それが
生きる
ということだから
さよならを
言いたくないよ
雨上がりの虹
時計が
0:00を報せたら
わたしは生まれ変わるの
ねえ
また
会えたらいいね
そのときまで
ほんのちょっと
ちょっとだけ
おやすみ
わたしも
生まれ変わるよ
いま
誰よりも
やさしくなれる
目の前に
君がいたらね
きっと
抱きしめたよ
君は
びっくりするだろうね
愛するものが
また
なくなっても
愛することを
やめない
自分でいたいよ
ここにあるものを
大切にしたいよ
とっておきの愛で
温めたいよ
お別れじゃない
新しい
再生のため
わたしは
もう
生まれ変わったの