詩人:清彦
感動的なピアノの旋律
母胎に包まれたように
重低音が薄く伸びていく
芸術品の階段ように、もしくは
海のやや規則的な波のように
音が低音のシーツの上に
美しく沿って散りばめられている
僕は目を閉じている
ここが何処だったっていい
波打つ鼓動のリズムに合わせて
魚が海を泳ぐように
鳥が風に乗って飛ぶように
僕は音楽に身を任せる
子供の頃へ少しずつ
遡っていくみたいだ
純粋さを取り込んでいく
呼吸が必要でたまらない
少しの息苦しさ
生きていく感覚
生きている喜び
嗚呼、素晴らしき音楽
2015/10/08 (Thu)