詩人:高級スプーン
そんな所で寝てたって
助けなんか来ないよ
新聞を持った右手を
震わせて
「寒い」って
呟くだけじゃ
何も望みは叶わない
合わない人間同士が
一つになる方法は
宇宙の起源を辿っても
見つかるか分からない
本性隠して繕う笑顔達
怖くなって逃げ出した
近くにあった穴まで
階段を降りる途中
倒れている親父が一人
遠くを見ながら
「寒い」を連呼してる
誰もがチラ見して
通り過ぎる
今頃
地上じゃ
毒を吐きながら
歩く猫が
人間を殺し回ってる
地獄は地下より上に在る
2005/02/13 (Sun)