ホーム > 詩人の部屋 > どるとるの部屋 > 灯りは消えた > 投票

どるとるの部屋  〜 「灯りは消えた」への投 票 〜

  • どるとるさんの「灯りは消えた」に投票します。
  • 不正防止のため投票は「詩人の部屋」の登録者のみに制限させて頂いています。
  • ユーザーIDとパスワードを入力して「投票する」をクリックしてください。

[154867] 灯りは消えた

詩人:どるとる


自分を信じられなくなったなら
誰かから信じてもらえなくなるより悲しいことだ
ここにいる意味が消えてしまう
ふいに吹きつける風に消えてしまう
マッチのようにそれはもう使い物にもならない存在だ

生きてる意味さえ
ここにいる理由さえ
なくなったらそれはもう悲しいもんだ

僕はすり終わった
マッチみたいにさ
ゴミ箱行きだ
黒く焦げたマッチ棒はもう使い物にはならない
ただ時を持て余すだけ

誰かと自分を比べる天秤をイメージとして目の前に浮かべてみても仕方ないのに
どんどん自分が透明になってゆきそう

渦巻く不安と心をふるわす言葉にならぬ切なさ
僕をかろうじて生かすものはなんだろう
それを考えたときは
もう目的の駅を降り過ごしてしまっていた

空には頼りない
小さな星と
いるのか
あるのか
ないのか
わからない
たったひとつの希望が悲しく見えるだけ

そして今街中の灯りは消えた
うつむき途方に暮れる僕を残したまま。

2010/04/04 (Sun)
ユーザーID パスワード
一言コメント  


- 詩人の部屋 -