詩人:清彦
手の上に砂風に乗ってサラサラ溶けていくのに強く握るほど指の隙間からこぼれてしまうのは何故僕らには何事も決して自分の物には出来やしないんだね時に掴めたとしたってそれは儚く幻だったみたいに僕の手から離れていく風に溶けていく姿をただ ただ見送るしかないんだそして、しばらく立ち尽くして少し何かが解った気がしながら遠くを見つめるんだ語りかけてくるような波の音に包まれて