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詩人:トケルネコ
この星のどこかで 君は泣いている
この空の下の 祭壇の上で
意味を探しては 夢のドア巡り
意味はいらないと 時剥がれ去くまま
罪貨の儚 浮かばぬ月に
磨れたような痛みばかりで 望みは望みのままに溢れては
見つめる穹に 読めないルビをふる カタログの中の入道雲
様々な吐息の芽 消えながら映すなら
宛てのない心臓を また隠そうと庭の隅
届かない声はそのままに 望まないメロディと心中する魚達
繕う羽根すら蝕まれていく 春霞の天使
この星のどこかで 君は泣いている
この空の下の 祭壇の上で