詩人:八朔
世界がからっぽなのは僕がからっぽだからなのかあるいはあの日見つけた大発見が温もりを失ったので冷たく隅に押しやったことを後悔しているからなのか気だるさは何も産んでくれないから何かを孕まないで済むのだが子宮さえ考えることをやめたようだから重い腰をあげ自分に鋏を入れた鏡に写る自分は笑っているのか泣いているのか真ん中で静止していた軽くなった頭はスースーした胸を張って少し外に出てみた