詩人:凜一
例えば僕が君の頬を叩く
叩いた手のひらは
じりじりと痛むけれど
叩かれた君の頬は
もっとヒドク痛むだろう
なんでいつも傷つけてしまうんだろう
傷をつけてから後悔したって
僕の痛みが伝わるわけでも
君の痛みが消えるわけでも
ないのにね
たくさん後悔した
たくさん傷ついた
でもきっと君は
それ以上に傷ついていた
ごめんね
僕には収まりきれなかった
君の大きさ
君の温かさを
確かに感じていたのに
君はもういない
泣かせたくなんてなかった
できれば笑っていてほしかった
そんな願いさえ
もう届かない
君を傷つけた代償を
抱えきれない愛しさを
すべて胸に突き刺して
生きていく
それだけが
今の僕には全てで