詩人:清彦
いつまでも変わらない
赤信号を見つめていた
鳥が空を初めての飛ぶとき
どんな気持ちなんだろう
心地よい、風にのって
この景色を遮るものなく
何処へでも行けると
この世を手中におさめたような
爽快な気持ちにならないか
ただ、ただ自由に飛び立ちたい
ただそれだけなのに
僕らは今日も、恐らく、
明日も明後日もいつまでも
この平坦な地面を歩いては
ビルに見下ろされ
高い空に憧れては
赤とか青とか
よく整備されたレールの上を
せっせと這って生きるのだろ
目的も夢もなく
さまよえる良心と
終わりなき日常を