詩人:千波 一也
愛想の悪い
コンビニ店員がいて
時々ムッとするけれど
それは私の勝手な
お客さま感情なのかも知れない
缶コーヒーを
一本買ったくらいで
「こっちは金を払ってんだぞ」
って
偉そうに振る舞いたくなる
お客さま感情なのかも知れない
愛想の悪いニイちゃんが
ばあちゃんの荷物運びを手伝っていたりする
愛想の悪いネエちゃんも
子連れママを気遣って通行していたりする
ぞんざいな釣り銭の渡し方に
少しムッとしつつ
この店員も
どこかのホテルやファミレスなんかでは
ひとりの客なんだよな、って
ひとり、胸のうちでボソボソ言いながら
ひとりの客であるはずの私は
客である前に
何者に映っているのだろうって
気になった
もちろん
聞けるわけなんかないけどね