詩人:清彦
背中に傷
背負っては、何処から何処へ
満員電車では
こんなに人が人に無関心
互いに押し退けながら
運ばれる理由は誰がつくったの?
呼吸、呼吸、呼吸
そう、ただ生きていくだけだ
誰かがナイフを握りしめたら
それはどいつに向かうだろうか
無関心な君か
それとも僕か
花は気楽でいいよな
理由なんか必要無い
ただ、揺れながら
存在しているだけでいいんだ
でも、僕たちも同じなんだ
いったい、どんな模様を描くんだい?
僕達は感動するだろう
それぞれ、切断されたような領域で
喜びや悲しみや愛しさを
そんな人々を繋ぐもの
それは時に、血がしたたり落ちる
ナイフのような激情だったりする
痛みも犠牲もすべては必然で
遥なる青空の下に
ただ、真っ赤な花が咲くだけさ