詩人:チェシャ猫
いつから君は泣いていた
伸ばした手の先も見えないほどの寂しさの中で
まだあの日々を求めてる
過去を振り返るたびにまた
傍にいる誰かを傷つけても
確かにあったはずの温もりを
捨てきれずに抱いたまま・・・
どれだけ大切にしたなら想いは届くのか
決して触れることのできない貴方の奥には
まだ遠い日が残ってる
時を重ねても色あせぬその灯に
僕は付け入る術さえ手にできなかった
こんなにも近くにいるのに
知れば知るほどまた距離は広がって・・・
振り返った貴方の目が悲しみで滲むなら
震えるその手元を照らす
小さな灯になれればよかった・・・
心の中でいつまでも色褪せぬほど
その影は強くはないけれど
儚いほどに小さな灯の中に
貴方をそっと映すから
僕が傍にいないその未来にも
優しく灯は揺らめき続けるように・・・。。