詩人:甘味亭 真朱麻呂
転がってつまずいて僕はやっとここまで来れたのさ
傷ついて泣き崩れて
誰もが苦労を重ねて来るんだよ
ふさぎ込んでいる僕は
いったい何を信じればいいのか
わからない迷路の中で
さまようように光を探し求める
届くはずのない祈り
何度も何度も声にして叫ぶけど
無意味に途切れたよ
歩き疲れたようにうなだれて
吐き出されるのは溜息ばかりさ
知りたいのは答なのさ
そこに行き着く中身などもはや過ぎたこと
そう呟く僕の声は自分でさえ悲しくなるほどふるえていた
長く静かな眠りから覚めた僕は
きっと何かに気づく
頑張った分だけむくわれる世界なら
その人の頑張りがほんのわずかでも足りなければ
追い求める夢は永遠につかめないのか
涼しい日陰ばかりにいては干からびてしまうだけだろう
だから走り出したばかりの今は暑ささえがまんして
『強くなれよ』とめぐり会う誰もが何気ないように言っている
背中合わせの見えない君と僕の明日
もう二度とすれ違うことのない別々の道
僕は歩いていくのさ
独り歩いていくのさ
あの日と変わらない想いを胸に。