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甘味亭 真朱麻呂の部屋


[1350] 想いを胸に
詩人:甘味亭 真朱麻呂 [投票][編集]


転がってつまずいて僕はやっとここまで来れたのさ
傷ついて泣き崩れて
誰もが苦労を重ねて来るんだよ

ふさぎ込んでいる僕は
いったい何を信じればいいのか
わからない迷路の中で
さまようように光を探し求める

届くはずのない祈り
何度も何度も声にして叫ぶけど
無意味に途切れたよ
歩き疲れたようにうなだれて
吐き出されるのは溜息ばかりさ

知りたいのは答なのさ
そこに行き着く中身などもはや過ぎたこと
そう呟く僕の声は自分でさえ悲しくなるほどふるえていた

長く静かな眠りから覚めた僕は
きっと何かに気づく
頑張った分だけむくわれる世界なら
その人の頑張りがほんのわずかでも足りなければ
追い求める夢は永遠につかめないのか

涼しい日陰ばかりにいては干からびてしまうだけだろう
だから走り出したばかりの今は暑ささえがまんして
『強くなれよ』とめぐり会う誰もが何気ないように言っている

背中合わせの見えない君と僕の明日
もう二度とすれ違うことのない別々の道
僕は歩いていくのさ
独り歩いていくのさ

あの日と変わらない想いを胸に。

2007/08/16 (Thu)

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