詩人:旅人モドキ(左利き)
まるで斬新な叙事詩みたいでどんな節で語ろうが皆は涙ぐみ全員で声を潜めて見守りながらも朝っぱらでさえ黙考に耽る印なんだきみも原っぱを訪ね歩いたのかいだだっ広い死者の丘に佇んでは刻文などで頻繁に述べられるあらゆる住居が爪痕を遺す荒野をよぎって目を凝らすが城塞は人けも無く乾燥し寂れる四千五百年も歳を経て吐露すればくまなく瀝青で謎を糊塗しては覆う