詩人:チェシャ猫
飾らない言葉を幾度重ねればいい?手を広げて堕ちていった拭いきれぬ痕に今も心は囚われたまま・・・滑らかな夜を滑り降りてゆく零れ止まぬ吐息の果てでまた一つ切り離した朧げに揺れる小さな影を厚き雲間より渡らふ月の欠けた残円に何を描く?一所に距離を保てぬとは知りつつも見えぬ先を求めてる・・・月の欠片高く舞うのならせめて触れられはせぬ程遠く端から望みも湧かぬならいっそこの身を深く沈めて・・・決して満ちぬと知っているまだ揺れ残る二つの影よ・・・・・