詩人:カナリア
靴下の在りかさえ知らない
その靴下さえ自分じゃ履かない
馬鹿な男
そんな馬鹿な男に嫁いだ
馬鹿な女
口答えする事もせず
怠ける事もせず
よくもまぁ…
飽きもせず
馬鹿な男と暮らして50年
最期に遺した言葉は
「幸せでした」と。
馬鹿な男
声も立てずにボロボロ泣いて
馬鹿な男
「苦労ばかりかけてすまなかった」と。
謝るぐらいなら靴下ぐらい自分で履きんしゃい
本当に
馬鹿な男
馬鹿な男
そんな馬鹿な男に嫁いだ
馬鹿な女
そんな二人の間に産まれた馬鹿な娘は
これまた
馬鹿な男に嫁ぎます