詩人:遥 カズナ
遠いようで近くのように離れて行きそうですれ違いそうな手触りサラサラとした小さく白い紙コップ底へ繋いだ糸がもつれないようちぎれてしまわぬように耳にかぶせたり口に押し当てたり「大変、だったな」すかすかの思いやりのちじれた毛ほどの有り体を足元に見おろす外では風にひっくり返されたバケツの転がる音がもうどこかにかでもひっかかって静かになっていた、