詩人:アマネ
雨音青く香る頃
あの娘は一人立ち尽くし
君はあの娘の思い出消した
一年経っても同じ場所
傘もささずにいつまでも
約束消えぬとあの娘は待った
「君は居ない」と繰り返し
刻む手首 刻む想い
二年経ってあの娘は18
笑っていたんだ 泣いていたんだ
せめて夢をと19の夏
あの娘は瓶を空にして
君の夢見てまた泣いた
20の区切りも曖昧に
炎を揺らした台所
油にまみれたあの娘は崩れて
「狂えないよ」と火を消した
あの娘は今も抜け出せず
失くした約束 手を繋ぎ
来ないと知ってる君を待つ
雨音青く香る限り
2009/09/13 (Sun)