詩人:やぎひと
何も無い
平板な言葉たちが
僕の周りを彷徨いて亡霊のように
静かです
矛盾というのか
僕たちは
思いと言葉が食い違い
時には虚しく
黙します
どれだけ思いがあろうとも
どれほど言葉を重ねても
空虚な言葉は届きません
どこに行ったのでしょう
僕たちが吐き散らした
言葉たちは
どこに消えたのですか
僕たちの真摯な思いは
捜しても探っても
いつもどこにも見つからない
今僕の胸には思いが無い
今僕の言葉は涸れている
無言で黙して孤独の波に
ゆらりゆらりと
揺られ揺すられ
無音の歌を聴くのです
2010/12/31 (Fri)