詩人:遥 カズナ
書籍が実はゴム風船でそれを、膨らませると「あ、あ、こんなふうになってしまうのか」。なんて蒸気機関で鳴っているようなオルガンの音色三角錐の頭を尖らせて体はサイコロの目、何立方体かの側面か細く白い二本ずつの両の手足がしなやかに交差する心臓の鼓動のテンポ虫かごの中の赤い口紅まばたきをする度に傘が開いては、閉じ劇場でエコーする名を呼ぶ声肩にかかった手を払いながら僕は振り返る、