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[196716] 秘密基地

詩人:EASY

錆びなれた自転車を漕いで
空虚の中心地、その広場に向かうんだ

夕日は今よりも8000メートル低くあり
朝日は今よりもそれくらい高かった

キャッチボールは球よりも、言葉に込めて
気持ちはうまく言葉に出来ない

やりたいことがわからない代わりに
安い駄菓子と笑顔の味を

言葉にすることはない


ちょっと待ってくれと言われて
お前の家の前に、待つ間に

腹を空かせた俺たちは
飯を食ってるお前を

誰もがそうだと感じる様な
本物の隙間から

その姿を、眺めていた


その隙間は姿を変えて
今は俺の腹を満たしている

あの頃はあんなにも
空腹だったのに


月の裏側は
裏庭の農具置き場と、なんら変わらない


それは僕らにとっての

最高の基地だった

2020/06/23 (Tue)
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