詩人:都onnet
久しぶりに会った彼女は 少し塞ぎ込みがちな姿勢で 上目使いで俺を見て
「…今夜、泊まっていっていい?…」
俺は断る理由も思い浮かばないまま 「ああ」 そう言うしか なかった
何 話すでも無く 時間だけが過ぎ 眠りを二人につれてくる
いつも通り?に 俺は寝具を二人分 並べて用意した
床についた二人
やはり何 話すでも無く 俺はうとうとしかけてた 不意に君が
「そっちの布団に行っていい?」
俺は何も言わずに彼女側の布団の端を空けた
そーっと 彼女は俺の傍に寄り添って
何故か
何故か 俺は自然に彼女の頭の下に うでまくらをした
やっぱり 何 話すでも無く 時間だけ過ぎていく
腕もしびれ始めたころ しびれた腕に 冷たい何かを感じた
君が泣いていた
声も出さずに
泣いている理由が知りたかったが 聞かなかった こんな時に限って 優しい言葉の一つもかけられない俺は ただ
うでまくら をしてやるだけしか できなかった
うとうと眠りかけて はずれかけた うでまくら
君を起こさないように 俺は 君の頭を引き寄せて
また
うでまくら