詩人:カクレクマノミ
目に見えるもの全て
小さいものの集合体
そんなこと言われたって分からない
触れているものは1つのモノ
実感はそう、これだけ
手のひらでテーブルを触って
指先でグラスをなでる
朝起きてカーテンを開けて
イスに腰掛けコーヒー
粒子の心は届かない
小さすぎて届かない
この星にいればみんな同じさ
誰かがこう言ってくれるのを待ってるの
モノの内側は存外脆い
砕けるよりかは崩れるの
空からの雪
やがての雨さえ
小さい小さい
自分はもっと小さく感じて
周りはもっと大きく感じて
挙句にできた一つのモノは
コントロールの彼方
感傷の中間
倫理の範疇
壁を越えるのはむずかしい
けれどできるさ
本当は小さいんだ
物々しい雰囲気を越えて
胸を張れよできるから