詩人:現実的SUGILL
ひとつなぎの丸い器の底
赤い血をこぼせば
だれかはそれに染まる
だれかはそして傷む
銃声だって、いま
どこかでは響いている
うわごとのように
何度も同じ決意を
くりかえし、呟いた
仕方がないと言い聞かせ
心に大きな穴をあけ
夢が祈りを加速させ
それでもなお、走ってく
標識のない道だから
迷うのはみなおなじ
思いもよらぬところに
人は惹かれるものだよ
空が青いのは
憂鬱を知ったから?
臆病で小心者なふたり
手を取り合って
明日に懸けたい
空が赤いのは
恥じらいを知ったから?
今日のこの瞬間もまた
思い出の一部に
成ってゆくんだろう
貴方の知らない場所で
確かに息づいているよ