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詩人:夕凪
茜色の朝焼けに
何度
泣きたくなった
だろう ‥
震える心を
噛み締める唇を
何度
堪えただろう ‥
俯くことで
溢れ出してしまう
哀しみに
負けない様に
わざと
大袈裟に
見上げた空は
いつも
眩しくて
私はその度
強くありたいと
願い続けた ‥
一歩 一歩
歩き出す力が
欲しくて
胸の苦しさを
抱き締めた ‥
あの時の思い
今でもずっと
忘れたりしない ‥
こうして
正面を見据えて
生きている
今の自分が
手にする力
それは
紛れもなく
あの頃が
あの苦しみが
与えてくれたもの ‥
私はずっと
絶望の中に居た ‥
私はずっと
生きたくて
生きたくて
堪らなかった ‥
何かを犠牲に
したんじゃない
私の刻んだ足跡は
今 感じる喜びを
導いていたんだ ‥
やっと
気付いたよ ─‥
生きる事は
苦しみ抜いてこそ
その先に
見付けた希望が
愛おしく
輝くのだと
いう事に ─‥。