|
詩人:まとりょ〜鹿
忘れられないってだけじゃない。
忘れたくないって気持ちが
こうして俺を閉じ込めたままにするんだ。
『アイツ結婚したんだってさ。』
風の便りで聞いた
まさに嵐のようにさざめいた心。
これだから女ってヤツは何て
俺はこれ以上虚しくなる事は言えないや。
最近さ、お前によく似た無垢な顔して笑う
子供を見たら背中がヒヤッとするよ。
現実ってヤツはいつでも容赦なくってさ
こんな風に俺の中で長年くすぶった。
幸せそうに微笑む親子の顔に
泣かせた俺に泣いたお前。
もう戻る事のないお前との時間。
なんだ。
もう出る物すら
何にもないや。