詩人:カナリア
君が結婚したと聞いて手にしたグラスが曇りました無理矢理飲み込んだアルコールと無理矢理吐き出した「おめでとう」の言葉が喉の奥で交差して咳込む私を見て君は笑い薬指が光る左手で私の背中をそっと摩った“あの頃”何て言い方したくないけど君がまだ野球少年だったあの頃を思い出して夜中抜け出して向かった公園繋いだ手はにかむ横顔大好きだった君お父さんになるんだねもうお互い制服は似合わないからあの夏にサヨナラしよう「おめでとう。お幸せに」