詩人:大示
泡立ち消えていく
数多の生命
沸き上がる激情を
静かな声で歌いながら
貴方が訪れるまで
あと何れくらい
冷えきった指先で星を数える
数えきれなかった
流れ星が海に沈む頃
暖かい何かが頬を伝った
流れた涙には願いを叶える力など無く
同じ味が蠢く海に
ただ還っていく
立ちはだかる波を越えて
暖かい貴方の元へ
重ならない歌声は
独り夜空に溶けて
信じたのは貴方の温もり
囁き交わした一つの言葉
泡立ち消えていく
数多の生命
沸き上がる激情を
静かな声で歌いながら
泳ぎ疲れた
私を抱き止めてくれた
貴方は今、何処に