詩人:もとり
世に蔓延っている陳腐な恋の歌でも聴いて
今の自分の心境にでも重ねてみたりして
何て安上がりな自己陶酔
何て滑稽な自己暗示
自己否定と自己弁護を
繰り返し 繰り返し
行ったり来たりの袋小路
恋だの愛だの
そんな自己欺瞞を持て余し
只ひたすら没頭しているだけ
恋に恋してるおままごとを
只ひたすら楽しんで居るだけ
好きになりました
愛しています
ついていけません
別れます
自己満足で始まり
相手不要の自己完結で終わる恋
濁った瞳は常に足元
暗い部屋でポツリと零す
それは最初から
恋愛ではなかったんだ と。