詩人:さみだれ
窓を叩く朝焼けを
鳥がなだめる晴れた日も
屋根に落ちた雨粒を
蛙が掬いとる曇り空も
拾うには遠すぎる
思いでの回廊を歩き
また君に出会うことがあっても
何色にもなれる鏡じゃなくていい
どんな色が綺麗かなんて悩まなくていい
僕の心を疑ってもいい
皺だらけになっても笑いかけてくれる
そんな君だからいいんだ
窓にすがる夕焼けを
烏が慰めるノスタルジーも
窓にすがる月影を
太陽が抱く夜のことも
捨てるには近すぎる
よくできた望遠鏡を覗き
また君に出会うことがあるなら
2011/07/02 (Sat)