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『好きです』… 告った。 他の男が。
君はその場では返事はしなかった。
ただ、それよりもその言葉だけは聞きたくなかった。
どんな嫌いな授業よりも… どんなに五月縄い説教よりも…
授業や説教は聞き流せばいい。
でも、そいつの言葉だけは聞き流したくても、聞き流せない。
胸に何かがグサっと刺さった感じだ
抜きたくとも、決して抜けない『言葉』と言う名の剣…
もう嫌だ…
君が好きだ! でもこの想いは伝えなかった。
伝えることが出来なかった。
今の関係が音を立てて崩れていきそうで怖かった。
でも、それをダチはやってのけたのだ。
せんない… 己の弱さが憎い…
何なんだ俺は…
もう死にたい… そうだ、その手があったか!
何もかも一からやり直そう。
死んで…
何て、んな勇気あるんならたった『好きだ』の三文字の言葉ぐらい簡単に言えるか。
やっぱ君を好きでいたい!
今も… そしてこれからも!
そしていつの日か言いたいな〜
『好きだ』と…
墓場までもって逝くのもいいけど、伝えないとな。
いつの日か、きっと…