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詩人:禪稀
たった一本の赤い薔薇
それは昔 俺が罵った一人の老婆が俺を野獣に変えて残していった
“この薔薇が枯れるまでに人の優しい心を知るように…”
という言葉を残して老婆は去った
あの頃の俺は
自分勝手に生きていた…
自分勝手に生きてても気にしなかったし
周りも何も言わなかったから
そんな俺を
長い月日と―
心から美しい一人の少女が変えてくれた…
野獣の俺にも優しく触れてくれる彼女の心に触れる度
俺は自分がしてきたことが恥ずかしくてどんなに愚かな存在か
彼女が俺にわからせた
彼女は俺の悪いところをはっきり教えてくれた…
そして
“悪いということがわかるならこれから変わればいいよ…” こんなふうに優しく言ってくれた
彼女のおかげで俺は変わることができたんだ
彼女のおかげで醜い野獣から本当の姿へ戻れた
俺は優しい心を知ることができたから
愛する心も知った…
だから
もぅ、薔薇が枯れようとも消えることはない
彼女と俺はこれからも生きていく
恥ずかしくて彼女へ言えないけど
言いたい言葉
それは…“ありがとう”