詩人:阿修羅
「アイシテルよ」
簡単に、言ってしまえるんだね
「ズット、一緒ニイルから」
口約束なんか
破るのはたやすいだろ
見つめてくる瞳は
あたしを通り越して
本当はどこを見てるの
情事の間
口走る名は
あたしのそれではなくて
聞こえない振りして
決め込む演技は
唯々鮮明に
見つめたくない自分の感情を
浮き上がらせる
知らないふりして
抱かれていた
今の今までが
音を立てて
崩れていく
求められているのが
自分ではないのに
某処へ堕ちてゆく
あたしを赦して
貴方が好き
好き
好き
2007/06/03 (Sun)