詩人:大示
暖かい貴方が恨めしい
触れられない切なさは
夕日を白く塗り潰した
温もりを冷まして
私が寄り添えるまで
冷たい身体が哀しい
この唇すら真っ白で
朱色の紅で染めました
あなたが火にあたるころ
私は枯れ木に花を咲かす
真っ白な雪の花
哀しみの数だけ花開く
暖かい季節に変わり
触れられない恋しさは
雪の花を薄桃に
紅の唇で白に口づけし
美しい桜になった
花咲く身体が誇らしい
一枝残らず咲き乱れ
枯れた想いも咲きました
あなたが触れた桜の花は
私の心、伝えましたか
あなたが抱きしめてくれた頃は
あの日と同じ夕焼けの刻