詩人:黒夢
その背を、後姿を見るのが嫌いだった。おいて行かれそうでその姿を見失いそうで。隣を歩くのだって怖かった。道が別れるのはいつ?君は僕を置いていくのでしょう?背を向けないで。おいて行かないで。まだ一緒にいて。その時がくればちゃんと見送るから。引き止めたりしないから。どうか、まだ一緒にいて。手を繋がせて。その手を引っ張らせて。背中を見るのはまだ先のことでいいから今だけは君の前に立っていたい。