詩人:中村真生子
天井画の秘密
ハス、クロッカス、菖蒲、ススキ、
ジギタリス、サボテン、葡萄、紅葉…。
鹿児島神宮本殿の天井に描かれた
美しいボタニカルアート。
いずれも身近な
花や野菜、果物の絵だが
宝暦6(1756)年
島津重年公により再建された折
サボテンやメロン、ケイトウなどは
日本になかったとされている。
薩摩藩の密貿易の証だという。
明治になって150年弱。
鹿児島は
今もアジアの匂いが色濃く漂う。
夜のとばりが下りると
いっそうその密度を増して…。
2012/07/14 (Sat)