詩人:KiraAya
あの子の腕に傷がついていた
偶然にしては規則的な切り傷
ああたぶん自分で切ったんだろう
そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない
けれど真偽に興味はない
「まさかあの子が」なんて思うわけがない
誰だって理由はどうあれ
死んじまいたいほどの痛みは抱えてる
傷のあるなしで量れる問題じゃない
傷があるから弱いわけでも深いわけでもない
最初から知っていたものが目に見えただけさ
いつかのあの右手の傷は
「いつの間にか」だと笑ったけれど
何かを殴ったのかもしれないね
そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない
真偽には興味はない