詩人:鴉夜
今宵も雲間から覗く月静寂の聖母哀歌何もかもを失った夜月が紅く染まり始めるここには誰もいない響く小夜曲一人残された私月光の影が伸びるやがて幾つかの光が私に残した幻想曲旋律が産声をあげる流れていく流星群部屋を支配していく夜想曲もう朝は来そうにないあの頃奏でた嬉遊曲満たされていた衆賛歌今は触れたくもない遁走曲ここには誰もいないもう今は私もいない鳴りやまない鎮魂歌…