詩人:村和緒
祈祷師はインターホンを強く押したがインターホンは強く鳴らなかったここはレヴェルの高い家だと祈祷師は思った祈祷師の家は客がインターホンを強く押すか弱く押すかで鳴る音の強さが変わるレヴェルの低い家だった確かに、と祈祷師は思うレヴェルが低い方が遊び心があっておもしろいんだけどしかし、と祈祷師は逡巡した私は昨日オナニーをするかしらと時制のでたらめな独り言をつぶやいてから祈祷師は眠りに就いた