詩人:遥 カズナ
真っ赤なコウロギが飛び跳ねた蹴られた目蓋の感触の延長線に瞬く、薄い羽を境にこちら側とむこう側で互いに見る来れたものと来れなかったもの新しくなれない朝外れ落ちたキャップ使い手のない鎖空に向かって血が滴り落ち雲をめくりかえすと骨肉のようなあだがさらけ出されるそんなわけがない空はなんにも知らないのだからお互い様だ、