詩人:まとりょ〜鹿
男物だね君の大きな長袖シャツ。
チラリと覗くは
透き通る程に白い肌。
腕 浮き出た
脈並ぶ縦のライン
造作に並ぶ
大小 横の赤いライン
君は君自身にしか知り得ない 姿無き毒を
躊躇う事なく 躊躇い傷。
見るからに痛々しい
君の姿を
隠すように浮き彫りにした男の気配。
いいよ。君がそうやってカラカラ笑う横顔。
不条理な恋心に身を剥ぐ気持ちで僕は、君の隣
別にもういいよ。上手く誤魔化して かわして
デトックス
僕は君自身の毒を知らないし。吐き出させる術も理由も無いし。
デトックス
あれかな?滲む赤い血液は君自身の毒なのかな
デトックス
そう。毒を排出する為の術。
僕自身のデトックス。
君を知りたい
抱きしめたい
思いきり愛したい
それは今理性によって鍵をかけました。
そうでなきゃ
こんな不条理な距離
傷
嘘。
全て嫌になる。
傷だらけの君の腕。君のデトックス法。
仕組みは理解出来ても
衝動は理解出来ない。
君と僕。互いの毒。
どちらもとても痛い。