詩人:カラクワト
飴玉ひとつ
口に投げ込む
ガリリ ガリリと歯で噛み砕く
これが、いい。
姉が口を出す
飴は噛まずに舐めなさい
噛んだら歯にくっついて
虫歯になって しまいますよ
馬鹿だな
飴は噛むから甘いんだ
いいえ 飴というのは
口の中で味わうものなのですよ
いつ誰が決めたのか
律儀でどうしようもなく愚かなひとよ
それは僕にとって
噛むから旨いものなのに
それが わからなくて。
貴方が口にしているのは
ずっと ずっと
綺麗なままの ビー玉
そのことに気付かない。
2007/12/19 (Wed)