詩人:もうつあると
鳥がさえずり庭には鈴蘭が誇らしげに咲いているこれが神秘の姿そのものなのに仕事に染まった心たちは今日も何もかまわず神秘を通り過ぎる帰りの道中残り香だけでも彼らに与えなよ灰色の空の下僕は憂鬱だった日々の生活に終われるだけの経済人間が無感情な働き蟻にしか見えなかっただれか日常と同化した神秘の形をここで浮かび上がらせてくれ誰か才あるものよ海に解けた湧き水をそこから蘇らせてくれよ