詩人:清彦
裏切り
だからなのかな
最初から君だったとしても
きっとここがどこだろうと
好きだなんて
響かないよね
少し昔を思い出して
「空の色みたい」だなんて
馬鹿げた話だね
長いまつげに白い肌
どこか遠い面影がよぎって
僕は、
いつもマボロシを見てるのさと
自分に言い聞かせて見惚れる
憧れ
きっとそうなんだ
そしてひとり
暑い夏の日差しの中に
じんわり、もしかして
それは冷や汗だったりして
嵐の予感を肌に馴染ませながら
呆然と
裏切りスマイルで
今日もあの娘を抱きしめる
2020/07/17 (Fri)