詩人:フィリップ
かみさまは両手に愛と哀を乗せた目に見えぬ天秤にかけて結局どちらも同じくらい重たかったダイニングキッチンの灯りが溢れる窓際に大金はたいて買ったシャガールの絵を飾ったそれが幾らの価値かどれほどの物なのか僕は知らない作品名さえも形のある全てのものを僕は空っぽの部屋に取り入れたかっただけど価値も意味合いも知らない僕が部屋を飾っても彼等はその輝きを消すのではないかと思い諦めた飾られていたシャガールは、ちょっとだけ背伸びしていた