詩人:大示
暗闇は勝手に忍び込むのに
光は此方から探さなければ
手に入らない
また、その光が
蝋燭の灯り規模ときた
風が吹いたら一筋の煙を残し
消えそうなそれは
手にすれば
ゆっくりと歩かなければならない
ある賢者は旅人に諭した
その光は良心だ
周りに合わせ歩を速めれば
瞬く間に漆黒の世界に
浸食されるだろう
ともに歩む友人を探しなさい
なに、すぐ解る
迷いながらおぼつかない足取りで
歩いている者が蝋燭を持っている
たくさんの蝋燭は
聖火をも凌ぐ輝きとなるだろう
灯火を消してしまった者も
いずれ気付き、聖火を抱くのだ