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詩人:カナリア
彼は必ず
あたしの左の頬に
3回軽く唇を押し当ててからキスをする
長いキスの後には
彼は必ず
あたしの下唇を甘噛みして
悪戯っぽく笑うんだ
目を閉じてって言われてもあたしが絶対閉じないのは
彼がいきなりナイフで
あたしを
刺し殺すかもしれないでしょ?
…なんて
半分冗談
本当は彼の切ない表情を
見ていたいからなんだ
あたしも彼も
永遠なんて
信じていない
だからこの時を
瞬間を
せめて甘い甘いチョコレートの様な
キスであたしを
満たして欲しいの
いつかあたしが
目を閉じてキスが出来るまで
ワガママなあたしに
甘い甘い
チョコレートを頂戴