詩人:弓月 あお
恋をしたのはいつだったか…
しなくなったのはいつだったか…
僕の恋はほんの偶然だった
僕より背の高い綺麗な人
僕よりひとつ年上の先輩
話したことなどもちろん無い
だけどちゃんと好きだったんだ
付き合いたいとか思ったんだ
先輩との将来を思い描いたりもしたんだ
でもな…
彼氏がいるって聞いた
先輩よりも背の高い人
同じクラスなんだってさ
お似合いなんだってさ
僕が見る景色の中には
絶えずあなたがいました
だけどあなたの見る景色に
僕はいなかったから
それは分かっていたから…
僕はあなたに幸せになってほしい
だからあなたの存在を
景色の中に溶かすから
僕がこれ以上あなたをただ一途に想っても
きっとあなたは迷惑するから
僕はあなたへの想いを消すよ
あなたとの出会いも
あなたへの感情も
全部ぜんぶ
なかったことにするから
あなたは幸せになってください
恋をしたのはそれが最初で
しなくなったのはその日から…