詩人:さらら
精霊となった恋
聖霊となった愛
水辺の氷融けて
蓮の華食べる獣たち
在る春先の闇の夜
解脱希み吐いた
リカちゃん人形の衣
破かれ消えた彼の詩の一頁
本物だという玩具の指輪
使わ名ない空白の免許証
口封じされた改ざん書類のコピー
記憶中のタマシイの殺人鬼の藁人形
花束の残骸
悲しみ憎しみだらけの塊となった老廃物
文学識った獣たちの
精霊となった恋
聖霊となった愛の哀しみに
春先の淡雪
降り積もる
薄衣の雪山
溶ける頃
文学うたう
その旅衣肩
花びら乗せて
2012/01/31 (Tue)